愛知工科大学 工学部 情報メディア学科 宇野研究室

1.近距離無線を用いた交差点安全支援に関する研究

交通事故の3割は交差点での出会い頭車両衝突の事故です。またそのうち7割は、信号機のない小規模交差点で発生しています。
これらの事故を極力防ぐために、より安価で低消費電力システムの構築を目指し、近距離無線技術をベースに、車両と道路に置かれた装置間の通信を利用し、運転者に他車が接近していることを通知する出会い頭衝突防止システム等の研究開発を行っています。
下の図は、その実証実験の様子を示しています。


交差点に配置され、車と道路間ネットワーク全体を制御する装置の実験を行っています。

車載器にノートブックPCを接続し、他車が近づいていることを警告する画面が表示されるかを検証する実験。

交差点における実証実験


図1 実証実験 

図2 警告画面

結果として自転車対歩行者、車(徐行)対歩行者、車対車(40km/h,60km/h,80km/h)において、成功率8割で、図2のように歩行者あるいは、他車が近づいていることを車載器につながるPC上に警告表示することができました。
車両から他の車両への通知時間は、156msec~210msecとなった。これは、総務省で検討されている700MHz帯安全運転支援通信システムにおける技術要件において「システム遅延時間+システム処理時間が400msec以内であること」を満たしています。

2.Qualnetを用いたネットワークシミュレーション

ネットワークシミュレータにより、近距離無線を模擬し、シミュレータ上で、実際の道路と同じような伝搬環境を構築し、障害物の影響や、データの伝搬遅延やパケットロス率などのシステム評価を行うことができます。
最終的には、シミュレーション上での評価と実際に道路にて車両を使った実証実験での評価が一致することが期待されます。
また、ネットワークシミュレータにおいては、路車間通信だけでなく、将来的には、車車間通信など様々なシナリオに適用することが可能となります。
実際には下記のようなQualNetを使っています。

その他の研究

3.車両情報を用いたAndoroidアプリの制作

4.デマンドバス配車システムに関する研究

5.通知機能を用いたiPhoneアプリの制作

6.陸上アワビ養殖見える化システム